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2012年3月12日月曜日

四文字熟語・・・「一陽来復」

~今の日本にふさわしい言葉~




 たぶん貴乃花あたりが大関に昇進したころからだったと思うのですが、昇進を伝えに来る使者を迎えたときの言葉に、四文字熟語が使われるようになりました。「謹んでお受けいたします。大関に名を汚さぬよう、○○○○今後も精進致します。」などと述べる際の、○○○○のところに四文字熟語が入ります。それが「一意専心」だったり「不撓不屈」だったりするわけですね。稀勢ノ里が昇進した時には、久しぶりに四文字熟語が使われなかったのですが、それはそれでシンプルでよかったと思います。


 先日ある雑誌を読んでいたら、「一陽来復」という言葉が目に飛び込んでみました。普段あまりお目にかかったことのない言葉でしたので、気になってさっそく調べてみたのですが、その意味するところは、「冬が終わり春が来ること。悪いことが続いた後で幸運に向かうこと」なのだそうです。なんとなく今の日本、あるいは我々の生活が置かれている立場にふさわしい言葉ではないですか。


 バブル経済が崩壊してもう20年になろうとしています。失われた10年から失われた20年です。このままずっと冬のままなのではないかと思っていた日本に、昨年さらに震災が追い打ちをかけました。国民全体もなんとなく耐えることには慣れているのですが、一人一人がここらで根本的に発想を転換し、今の閉塞感を何とかしたいものです。きっかけはないものでしょうか。


 新聞によりますと、宮城県をはじめ被災した地区の土地をとりまとめ、一大農業地域に生まれ変わらせようとする試みがなされるようです。そこには最先端の農業技術を取り入れ、民間企業が資金や技術・ノウハウを投入することによって、安くて新鮮な農産物が提供できるようにするそうです。「一陽来復」のモデルケースになってほしいですね。


 四文字熟語で思い出すのは、秋田出身のシンガーソングライター山平和彦の歌「放送禁止歌」です。彼は残念ながら数年前、名古屋において交通事故で亡くなったようですが、私が中学校時代にフォークギターを練習し始めたころ、この歌をギター弾きながらよく歌っていました。アルバムジャケットの絵を、私の中学時代の美術の先生が「俺が描いたんだぞ」と言っていたのを思い出します。歌詞の中には「一陽来復」はありませんでしたが、「七転八起」はありました。


 がんばりましょう。