~成果が出た自治体・・・分析からわかったこと~
1月14日の秋田さきがけ新聞に、「ふるさと納税」の記事が出ていました。「秋田市への寄付申込額が、昨年度の約32倍となり、1億円を突破した」ということでした。
そして昨日16日のさきがけ新聞です。今度は「湯沢市で、昨年末で2億円を突破した」という記事が出ています。
いずれも「お礼の品」の種類を拡充し、内容も充実させたことによるようです。
ふるさと納税の制度はいいですね。
寄付を受けた自治体も助かるし、寄付した人も所得税の税額控除や住民税の減少で、金銭的には実質的に2千円の負担で済みます。そして、その2千円で地元の特産品をいただくことができます。ふるさとへも思いも甦るでしょう。そして、特産品をつくった業者も潤うのです。
では、私が住んでいる町のふるさと納税は、どのような状況なのか、ふるさと納税のサイトにアクセスしてみました。そうすると以下の通りでした。
※以下、2015年の数字は、すべて9月末現在まで集計したものだそうです。
・2014年 36件 1,370,000円
・2015年 16件 977,867円
あまり増えていないようです。そしてそこにはこのような文字が
「お礼の品の用意はありません。詳しくは地元のHPをご覧下さい」と。
はぃ?
どういうことか?と、役場のHPにアクセスします。お礼の品は「地元の広報紙」でした。広報紙は、お礼の品に追加で渡せばいいと思うのですがね。
そういえば、以前広報紙と一緒に配布されてきた「町議会便り」に、ふるさと納税に関する町議会でのやり取りが記載されてたのを思い出しました。答えは、「今のところ用意するつもりはない」だったか「来年度から始める予定」」だったか忘れましたが、すぐ始めればいいのに。地元の特産品だってあるでしょう。
では、ご近所の市町村はどうでしようか。気になる三種町です。
<三種町>
・2014年 73件 2,030,000円
・2015年 1,940件 23,618,000円
あれま!(マレー語だという公認会計士もいますが、私は「あれま!秋田の感嘆詞説」を支持しています)
ものすごい勢いで増えています。しかも2015年は9月までの集計です。何かの間違いかと思い、お隣の潟上市を見てみます。
<潟上市>
・2014年 26件 7,071,000円
・2015年 307件 11,670,000円
ここも件数は9月までで10倍以上です。ここは、2013年までは、100万くらいでしたが、2014年に急に増えました。続いて北秋田市
<北秋田市>
・2014年 55件 3,093,000円
・2015年 193件 54,992,000円
こちらは金額が約18倍に増えています。もう一つ行ってみましょう。K村です。
<K村>
・2014年 14件 1,615,000円
・2015年 10件 615,000円
この村も「お礼の品の用意はありません」でした。
ネットで見ると、三種町や潟上市それに北秋田市の「お礼の品」の充実はかなりのもので、PCの画面上、ずいぶん下までスクロールしなければならないほどです。お礼の品が、ふるさと納税の圧倒的増加に反映したのは、間違いないでしょう。
新聞に掲載された秋田市や湯沢市をはじめ、これらの市町村は、自治体がいろいろ工夫しているということだと思います。
秋田県はとてもいいところですが、全国トップクラスの人口減少県で、それに歯止めをかけるのが、現在大きな課題となっています。いろいろアイディアを出して、できるところから少しずつやっていこうという姿勢はいいですね。
私が住んでいる町で、先日町議会選が告示されたのですが、なんと驚くことに、町の人口の約9割が有権者でした。このことに気が付いた人はいるだろうか。笑うに笑えない話です。
しかも、前回の選挙に引き続き、「連続無投票」だったと、これもさきがけ新聞の15日の「地方点描」に掲載されていました。「連続無投票は、村時代の1956年からでも初の事態だ」等々と書いてあります。
なんでもそうですが、考えることをやめ、やってもしょうがないとあきらめ、変わることを放棄してしまっては、後は衰退するばかりです。
・・・このままでいいのだろうか・・・。誰かが動かなければ・・・この町の将来は・・・。
自分なりに分析してみると、いろんなことがわかります。