~繰り返される改竄~
人間は弱い生き物なのでしょう。悪魔のささやきがあったかどうかはわかりませんが、ちょっとした気の迷いで、ついやってはいけないことをやってしまうのです。「改竄」です。
最近テレビはほとんど見ない生活を送っているのですが、新聞等で改ざんに関するニュースがどうも多いですね。横浜マンションの杭打ちデータが改ざんされたのだそうです。実際に住んでいる方のことを考えると、心が痛みます。
そういえば、しばらく前にも、大阪地検特捜部で、「証拠となるデータが改竄」された事件がありましたね。食品の賞味期限の改竄もよくあることだし、昔は耐震構造データの改ざんもありました。みんなやってはいけないことをやってしまったのです。車の会社もすごいですね。
改竄を、「新明解国語辞典」で調べてみると、こう書いてあります。
「そこに書いてある文字を、自分に有利な字面に書き直すこと」
なるほど、自分に有利な字面に書き直しちゃうのですか。よくありそうな話です。
そういえば、このブログには書けませんが、数年前、私の身の回りでも、この「新明解さんの解説」に該当することがありました。まさしく「自分達に有利な字面に書き直されていた」のです。
まさかこの組織で(もちろん私が所属していた監査法人でないのは言うまでもありません)改ざんがおこなわれるとは・・・と驚いたものです。
なぜやってはいけないことを、ばれたら大変なことになってしまうとわかっていながらやってしまうのでしょうか。
自分の立場を守るという動機もあるでしょう。会社のため、あるいは上司の命令に逆らえなくてやむなく・・・という人もいるでしょう。組織の中で働く人間にとって、組織の論理には逆らえないでしょうから。
また、どうしてもこいつを有罪にしてやりたいと思う人もいることでしょう。
「名張葡萄酒事件」では、何十年も無罪を叫んでいた奥西勝さんが、89歳で先日お亡くなりになりました。この事件だって冤罪だったかもしれないのす。どんな思いでこの間過ごしてきたのでしょうか。
言葉では到底言い表せないと思います。