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2016年1月25日月曜日

社会福祉法人の監査

~秋田の公認会計士はどうする?~


 法案が国会を通過したかどうかは定かではありませんが、予定では来年の4月1日以降、一定規模以上の「社会福祉法人の監査」が始まります。公認会計士の業務拡大です。

 法令で監査が強制され、公認会計士の業域が一気に拡大するケースは、過去にもいろいろありました。例えば信用金庫・信用組合の監査、国立大学法人の監査等いろいろあります。

 業域が拡大するときの監査法人の営業攻勢はすごいです。それこそ大手中小そろい踏みで、監査クライアントの取り合いになります。それまで顧問先だった個人の先生方は、ずいぶんと不愉快な思いをされたことでしょう。

 監査法人に在籍していた私としては、今となっては大変申し訳ない思いです。
 
 東京・大阪・名古屋では、すでに社会福祉法人監査の営業が始まっているでしょうね。監査法人にとっては絶好のビジネスチャンスですから。

 秋田でも、トーマツさんがすでに営業に来ているようです。これからいろいろ回るのだと思います。

 秋田にある監査法人といえば、新日本監査法人の秋田事務所があるくらいですが、新日本さんは東芝問題で、金融庁から「新規業務開発活動禁止3か月」の処分を受けているので、今は動けません。もちろん秋田でも営業活動はできません。

 あずさは、東北ではたしか仙台事務所があるだけでしたが、せっかくのビジネスチャンスを見逃がさないでしょう。秋田まで来るかもしれませんね。

 では、秋田の公認会計士は、このような大手監査法人の営業活動を、黙ってみているだけでいいのでしょうか。

 明日26日、秋田キャッスルホテルで、秋田の社会福祉法人の役職者150名を対象にしたセミナーが開かれるようです。そこでは当然監査の話も出るはずです。そして、「どうする?どこに頼む?」という話にもなるでしょう。

 大手監査法人に三十数年勤務した私が言うのはおかしいかもしれませんが、上場会社の監査ならまだしも、社会福祉法人や農協の監査は、やはり地元の公認会計士がやるべきだと思います。

 頼まれた仕事はきちんと受けるべきだし、「心配しなくても私の事務所でやるから大丈夫ですよ」と、ぜひ説明してほしいものです。


 秋田市はもちろん、本荘でも、横手でも、同じことがいえると思います。