今年の3月に届いたギター「祈り」は、サイドとバックが「タモ材」でできています。制作過程において、ヤイリギターの小池健司さんから「どうですか」と提案され、二つ返事で選んだのでした。
なぜ「タモ」を選んだのかというと、一目見て木目が激しくきれいに出るだろうなと思ったからです。小池さん一流の塗装技術により、やはり私好みの木目に仕上がりました。
「タモ」といえば、昔は野球のバットによく使われていたようですが、今ではいい材料はほとんど手に入らないようですね。しかも、ギター材に用いるというのは、それまで聞いたことがありませんでした。
このタモ材ですが、先日アコースティックギターマガジンの9月号を見てびっくり。ヤイリギター特集の記事に、小池健司さんが制作した「ヤイリギター80周年記念モデル」が掲載されていたのですが、そのギターにタモ材が使われていたのです。
インタビュー記事によると、このタモ材は、故矢入一男氏が大事にしまっていた「秘蔵の和材」なのだそうです。
タモを選んでよかったです。