~最後を飾ったトラクター~
エスペランサ村物語「整地・開墾編」の最後を華々しく飾ったのは、トラクターでした。
名古屋から秋田へ向かう途中、新潟県の朝日村(現在は村上市)にある一軒家の宿泊所に泊まりました。道の駅「朝日村」の食堂で食べた「佐渡のカキのカキフライ」は、我が58年間のカキフライ人生の中で最もおいしいカキフライでした。できれば普通のソースではなく、タルタルソースで食べたかったですけど。
6時に朝日村の宿泊所を出て、秋田に向かいます。高速道路がかなり行きわたってきたため、9時15分にはエスペランサ村の集会所にたどり着きました。荷物を片付けながら一息ついていると、「ゲンちゃん農園」のGさんがやってきました。
Gさんは「キウイ」をはじめ、無農薬の果樹を栽培しています。もともと秋田県自体は、有機農業にはあまり積極的ではないようですが、それでも一部の人たちは有機栽培を目指して頑張っているようです。Gさんも先日「秋田県有機農業推進協議会」に加入したようで、私にも加入を勧めに来たのでした。
一連の話の中で、私たちはGさんに相談を持ちかけます。
「我々が、第一区画の畑地区に、堆肥を約20トンまいたのだけれど、堆肥の層が深すぎて、せっかく購入した『エスペランサ5号(耕運機)』で耕しても、耕運機の刃が土までたどり着かくて困っている」と。
Gさんは「俺が頼んであげるから」といって、おもむろにケータイを取り出すと、エスペランサ村の敷地をトラクターで起こしてくれるよう、お願いしているようです。頼んでいる相手は、町会議員のかたでした。
ちょうど10日ほど前、農家のかたが自分のところが忙しくなる前に、我がエスペランサ村をトラクターで起こしてくれるそうだという話を聞いて喜んでいたのですが、実際に敷地を見に来た方に、「こんなに広いとは思わなかった」と言われ、結局断られたばかりなのでした。
Gさんが帰った後、町会議員のTさんからさっそく電話がかかってきました。農業法人を経営している「ミナトサン」という方が、エスペランサ村の果樹・畑予定地を起こしてくれるそうです。
その「ミナトサン」からもすぐに電話がかかってきました。さっそく見に来てくれる言います。
間もなく「ミナトサン」が車でやってきました。車に書かれてる文字を見てびっくり。「ミナトサン」は以前新聞で見て知っていた、「水菜土農園」の社長さんだったのです。
なんというめぐり合わせでしょう・・・続く。