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2014年10月22日水曜日

ひたすら愚直に

~掘るべし!掘るべし!掘るべし!~

 「明日のジョー」というボクシング漫画は、傑作でした。我々の世代では、語り草になっています。少年刑務所で矢吹丈は、丹下段平から「あしたのために」と書いた手紙を受け取るのですね。ジョーは、その手紙を元に、ひたすら練習を重ねます。

 あしたのために、「打つべし!打つべし!打つべし!」と。


 さしずめこちらの場合は、あしたのために「掘るべし!掘るべし!掘るべし!」でしょうか。ひたすら愚直にバックホーで掘り進んでいきます。


 ひたすら掘り進んでいくと、何やらぬかるみがあるようです。バックホーはお構いなしに掘り進んでいきます。「あれ?ちょっとまずいんじゃないの・・・」と思った時には、もう両方のキャタピラが泥の中に埋もれていました。いくらエンジンをふかしても、前にも後ろにも進むことができません。どうする・・・。

 「さすがのHさんでも、ちょっとこの状況では無理なのでは」と思いました。

 
 ところがHさんは、バケットを大きく前に振りかぶって大地をがっしり噛むと、その場所を固定させ、アームを手前に引いて、難なくぬかるみを脱出します。こんなことができるのですか・・・。う~ん、神業です。


 泥の海を脱出したHさんは、ついでに水路も作ってくれるようです。バケットが、バックホー本体の手前数センチまで接近して土を運んでいきます。そしてどんどん進んでいくのですが、私は心配になります。

 「あの~そのまま進むと、バックホーが木にぶつかってしまうんですけど・・・」

 ところがバックホーは、紙一重の見切りで木をよけていくのですね。信じられません。


 この町の80歳代の人たちは、みんな一芸に秀でた人ばかりで、プロとしての誇りをもって仕事をしています。


 私の場合は、英語以外は一応何でもこなすというか、仕事でも趣味でもなんでもある面オールラウンドプレーヤーではあるのですが、自分には「これだけは絶対誰にも負けない」と自負できるものがあるのだろうか・・・。


 つい考えさせられてしまいました。

 
 第三区画終了です。