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2014年7月26日土曜日

企業秘密

~果樹園見学~


 「企業は人なり」とは、誰が言ったかはわかりませんが、まさしくその通りです。銀行だってレストランだってそうだし、企業でなくても弁護士事務所だって税理士法人だって、あるいは牧場だって料理教室だってそうです。優秀な人材をいかに抱えるかが勝負です。

 そのために、「人材」を「人財」と言ったりもします。言いたいことはよくわかります。優秀な「人財」が流出してしまったら、その企業にとっては損失かもしれませんが、その人は新たな飛躍の場を見つけたのだから、「頑張れよ」といって送り出してあげましょう。また、せっかく育った人財を「使い捨て」しないようにするのが、本当の経営者の役割だと思います。


 監査法人の場合でも、当然「人材」が大事なのは言うまでもありません。人材を育てるために、さまざまな専門研修も必要でしょう。もちろん世間一般のマナー研修もです。

 でも、公認会計士として、職業的専門家・プロの会計人を名乗るからには、やはり本人の自覚が必要です。優秀な公認会計士は、あれこれ強制的に育てていただかなくても、勝手に自分で育っていくものです。人に言われて育てられているようでは、それなりに育ったとしても、一流にはなれないでしょうね。


 ところが、野菜や果樹の場合は事情が異なります。野菜や果樹のなかには黙っていても環境に適応して育つものも稀にはありますが、一般的にはとても弱いもので、丁寧に育ててあげなければなりません(まだやってないけど・・・)。そこで野菜や果樹を育てるためのノウハウが必要になります。

 
 エスペランサ村に到着した日、さっそく以前拙ブログに登場したGさんから電話がありました。「ラズベリー」が今完熟状態なので、見に来ないかと。「行きます行きます、喜んで行きます」とさっそく私は答えます。ブナの木を植えた翌日、さっそくGさんの農園を訪れました。


 Gさんの農園には様々な果樹が植えてあるのですが、その中でも「キウイ」は立派な果樹園になっていて、「ここのキウイでなければだめだ」というお店がたくさんあるそうです。Gさんは、「都会では決して食べることのできない、ここだけでしか味わうことのできないこだわりのキウイを作っていきたい」と言います。

 キウイの実が採れるのはまだ先のことですが、もう小さく実が生りはじめていました。


 生った実の半分以上は摘果するそうです。素人考えではもったいないような気もしますが、おいしくて立派なキウイに育てるためには、この作業は絶対に必要なのだそうです。

 そして最後に仕上げとして、秘密の一工夫を加えます。それは内緒だと言っていました。いわゆる「企業秘密」というやつです。でも、人のいいGさんは、つい私たちに教えてくれたのです。私も果樹園を作って実が生ったらやってみたいと思っているので、公開できません。「企業秘密」なのだ!


 キウイ畑の周りには、ラズベリーが植えられていて、赤や黄色の実が生っていました。
 うれしそうにラズベリーを採取する堆肥研究家。


 黄色は珍しいですね。ラズベリーは我が人生において、ほとんど食べた記憶がありませんが、つまんでその場で食べてみました。赤いラズベリーは上品な甘酸っぱさがありました。そして黄色いほうは、言葉でいうのはなかなか難しいのですが、アルコールでも混じっているかのような不思議な味がして、とてもおいしいです。

 ラズベリーは、植えた翌年には実が生るそうで、しかも年2回収穫ができるようです。ただ、採った後日持ちしないため、生のまま輸送はできません。冷凍するしかないです。


 もともとエスペランサ村にもラズベリーを植えるつもりでした。来園者にその場で食べてもらう以外に、うまく加工できないだろうか。ジャムやアイスクリームではもうだれかがやっているし・・・。


 何かひらめくのを待つことにしましょう。