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2013年12月23日月曜日

遼君とマー君

~「なんとかちゃん」~

 先日の中日新聞夕刊に、「ダイバーシティ」に関する記載がありました。読まれた方も多いかと思います。なるほどと思いました。

 ゴルフの石川遼選手は、しばらく「はにかみ王子」と呼ばれていましたが、最近は「遼君」です。また、楽天の田中将大選手は、「マー君」と呼ばれています。でも、そういう呼ばれ方をされて、彼らは本当はうれしくないのだと思います。

 田中選手の大リーグ行きが注目されていますが、新聞によると、楽天から残留要請があったことに対して、彼はこうコメントしています。

 「ポスティングシステムは球団の権利。残れと言われれば、プロとして全力を尽くしてプレーする覚悟はある」


 立派だと思います。田中選手に対して「マー君」は、失礼だと思います。


 公認会計士は、言うまでもなく一人一人がプロです。藤沼元公認会計士協会会長の時に、「会計プロフェッション」という言葉をよく使いました。


 一般の企業等の組織では、職場内で「何とかちゃん」と呼び合うのを、たまにですが耳にします。同じ仲間意識を共有したい、あるいは職場の雰囲気を和らげたいという気持ちがあるのかもしれませんが、私にはできません。新聞にもあったように、「何とかちゃん」は、「良識のある公の場」では、到底通用しない言葉だと思っているからです。それに、公認会計士は一人一人がプロであるという、仕事をしながら自然に身についた感覚があるからです。


 毎年新人が入ってきますが、最初は仕事がよくわからないにしても、やはり同じプロの一人としてみなすため、たとえ新人であろうと、かならず名字に「さん付け」で呼んでいました。ちょっと極端かもしれませんが、「君付け」で呼んだことも、一度もありません。「先生」と呼ばれたり、メールでの「様」も気持ち悪いです。


 公認会計士は、たとえ組織に勤めていたとしても、サラリーマンだとは思っていないため、「上司・部下」という発想も全くありませんでした。「上司とか部下」あるいは、「上のものとか下の者」という言葉を耳にするたびに、ああ、そんな風に思っているんだと、不思議な気持ちになったものです。


 それにしても、職場で「なんとかちゃん」と呼び合うのは、気持ち悪いですね。それに、名字ではなく、名前に「さん」をつけるのも。親しみを込めて言っているのでしょうが、私が「越麻呂ちゃん」とか、名字ではなく名前にさん付けで「○○○さん」などと呼ばれようものなら、全身に鳥肌のツブツブが18,560個ぐらい出てきそうです。