~古本の中に同じ蕎麦猪口が~
2か月ほど前に骨董関係の本をまとめ買いし、また昨年末には1980年1月号から30年間分、合計360冊の「小さな蕾」を古本屋さんからまとめて購入したのですが、その本や雑誌を一冊ずつ読んでいるのです。
本は昭和30年代から40年代のものが中心なのですが、昔の人の書く文章は面白いですね。その中に昭和46年に出版された「とくり」と「ちょく」というタイトルの2冊の本があります。私の好きな酒器を特集した本です。その中に万葉の歌人、大伴旅人の歌が紹介されていました。
本は昭和30年代から40年代のものが中心なのですが、昔の人の書く文章は面白いですね。その中に昭和46年に出版された「とくり」と「ちょく」というタイトルの2冊の本があります。私の好きな酒器を特集した本です。その中に万葉の歌人、大伴旅人の歌が紹介されていました。
「なかなかに
人とあらずは
酒壺に
なりにてしかも
酒に染みなむ」
要するに、「なまじっか人間であるよりは、酒壺になって酒に染みていよう」ということなのだそうです。私自身酒壺になりたいとまでは思いませんが、同じ酒好きとして気持ちはよくわかります。千二百年も前にこのように趣のある人がいたのですね。
「ちょく」の写真集を眺めていて驚いてしまいました。いつも普段使いにしている蕎麦猪口と同じものが載っているではありませんか。連れ合いによると、1万円前後で買ったということでした。蕎麦猪口は昔から連れ合いがコツコツ集めていたので我が家には十数個あるのですが、もともとたくさん作られていたもので数も無数に出回っているため、この蕎麦猪口が掘り出し物だというわけではありません。今でも価値としては1万円くらいなのでしょう。同じものがいくつかあるにしても、昭和46年の写真集にのっている物を保有しているというのは、それなりにうれしいものです。
未読の雑誌はまだ山ほどありますが、思わぬハプニングに巡り合うのもこれからの楽しみの一つなのです。
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