~妻が・・・部下が・・・秘書が・・・選手が・・・~
もうだいぶ前になりますが、「妻が・・・妻が・・・」と繰り返し、自分のやったことに対して責任を認めようとしない人がいました。数年前にも、母親から億単位のお金をいただいても申告せず、ばれてからあわてて申告した人がいました。
昔は、一般事業会社でも不祥事があった場合、社長がテレビのインタビューにでてきて、「俺は知らなかった。やったのは部下で悪いのは部下だ、ワシには関係ない」というコメントをよく聞きました。見苦しいとは思いながらもなんとなくそれが通ってしまう風潮があったような気がします。そういう人は自分の不手際は人のせいにして、人の手柄は自分の手柄にしてしまいがちです。
しかし、「部下が部下が」というのは、裁判が許しませんでした。某社の部下が犯した横領事件の責任は、横領を食い止めるような仕組みを作ってこなかった取締役にもあるという判決が下ったのです。その取締役は、損害賠償責任を負うことになりました。この判例ができたおかげで、「俺は知らなかった」と言ってしまうと、「情報の伝達」がうまくいかなかったことになってしまい、そうした仕組み(いわゆる内部統制というやつ)を作ってこなかった自分の責任になってしまうのです。つまり、自ら墓穴を掘ることになってしまいます。
政治の世界ではそういった経済社会の常識が通用しない世界なのだろうか。秘書が・・・で通ってしまうのでしょうか。インサイダーの問題もなんだか寒い事件ですね。
世の中には本当は実質的には自分のせいではないにしても、それをぐっとこらえて責任だけは取ろうとする人もいます。危ういですけれども。
某野球チームの監督は、成績が上がらず、選手に坊主になれと言ったようですが、ドラゴンズの落合前監督は、優勝できなかった責任を取って、自分が坊主頭になってしまいました。今ではその姿がすっかり板についてしまいが、先日自宅にしまいこんである雑誌を整理していたところ、落合選手がオリオンズから中日へ移籍した時の最初のキャンプの模様を伝えるベースボールマガジンが出てきました。おお懐かしい。サムライを思い出させるようなお姿。その時のコメントが載っていたので読み返してみましたが、やはり普通とは違うコメントで、面白かったです。