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2012年1月11日水曜日

地吹雪舞う

~東北の冬は厳しい~




 今年の冬は昨年の12月中旬ごろまでは暖冬かと思っていたのですが、年末くらいから冷え込みが厳しくなってきました。昔から言い伝えがあり、「カメムシ」が大量に発生する年は大雪になるのだそうです。ニュースでは、今年は秋田でもカメムシが異常発生していると聞いていたのですが、その時点では、厳しい冬の気配があまりなかったため、迷信にすぎないのだなとなんとなく油断していました。


 それにしても今年の秋田の大雪はすごい。家の周りを見渡しても雪だらけ。朝から除雪車の雪かきの音で起こされ(雪かきしなくてもいいから助かるけど)、寒くて布団から出るのにも一大決心を要する状況でした。子供のころはもっと内陸の田舎で暮らしていたため、このくらいの雪は当たり前で、かまくらを作って遊んでいたものでしたが、もうそんな光景を目にすることも少なくなりました。


 秋田と盛岡間は「こまち」で移動したのですが、この大雪で山の木々が雪をかぶった光景はまるで水墨画のようでした。走っていく中で移り変わる景色はとても幻想的で、言葉に表すことができないくらいでした。都会の人たちにぜひ見せてあげたかったです。





 平地は風が強く、遮るものがないと雪の降る日は大変です。運転する車に乗っていても視界が悪いし、歩いていると風で雪が舞って、あたかも雪が下から吹き上げてくるような感覚です。これを「地吹雪」といいます。一時「地吹雪体験ツアー」なるものがはやったと聞きますが、そこで暮らす人々にとっては大変なことなのですね。


 東北ではこのような状況が11月中から3月にかけて続きますので、自然に我慢強さが身につくのだと思います。しかもこの間、活動範囲が限られてしまうため、大きなハンディキャップを背負わされることになります。でも最近では、情報はインターネットを通じて入手できますし、物流網もかなり発達してきましたので、昔に比べたらそのあたりは改善されつつあるのでしょう。


 東北は都会に比べたら経済的には恵まれないかもしれませんが、四季を感じることができますし、豊かな自然も多いです。両方ミックスできるとバランスが取れて、いい人生を送ることができるのですが、その夢はなかなかかなえられそうにはありませんね。