~つらい一年でしたが~
今年ももうすぐ終わろうとしています。戦争体験のない世代にとっては、今年はかなりつらい一年だったような気がします。春にはタイガーマスク現象があり、日本もなかなかすてたもんじゃないなという誇らしげな気分になっていた矢先、震災ですべてが吹っ飛んでしまいました。そしてその後は無力感に襲われてしまいました。
でも、震災直後の東北人のじっと耐える姿や我慢強さ、それにみんなでこの国を何とかしようとする日本人の思いには、心を打たれました。日本だけがよければいい、自分の会社だけがよければいい、自分だけがよければいいという発想が、いかに身勝手な発想であるかということが、身に染みてわかったような気がします。自分も何かの役に立ちたいという思いを持った人は多かったのではないでしょうか。
また、今年は政治家の問題発言が多かったような気がします。世間の感覚とはかなりずれているような気がしました。人材不足というか、この国を安心して任せられる人がいつからこんなに少なくなってしまったのでしょうか。同様に、マスコミが取り上げる内容にもなんとなく偏りを感じるのも、今後のこの国の将来の事を考えるとなんとなく気になります。
今年一番感じたのは、責任を取ろうとしない人がいたるところで目についたことです。いわゆる「想定外」という言葉がはやりましたが、これは、「こんな出来事は想定外のことだから、私には責任がないのだ」ということが言いたいのでしょう。世間の常識や当たり前の意見が耳に入らないというか、自分に都合のいいようにだけ解釈してしまい、なんとも思わなくなるのでしょうね。
まあ、そういった年ではありましたが、残念ながらもう終わってしまったことはどうしようもありません。私にも「人間は現実をありのままを受け入れて生きていくことしかできない悲しい存在である」という文章を読んで、悲壮感を漂わせながら生きていた時代がありました。でも将来を変えていく力はあると信じたいです。
来年はひたすら前を向いて歩いていきたいものだと思います。