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2011年6月11日土曜日

チャンスに気がつくのも能力のうち

~大競争時代が待っている~


  もともとアメーバ人間であるため、仕事でも遊びでも、面白そうなものにはすぐ飛びついてしまいます。監査ひとつとってみても、同じクライアントを長年担当するのは、それはそれで慣れてしまえば楽であるし、そのほうがクライアントにとってもいいとは思うのですが、私の場合は次から次へと新しい会社を担当するほうが、楽しいものがあります。もちろん、以前から担当している会社にプラスαで新規にクライアントが増えても、その分楽しみが増えるだけですし、同時並行的に仕事をこなすのは得意ですので、何の苦でもありません。本だって、今はIFRSの本を読みながら学校法人会計や国立大学法人の本、それに小説やエッセイに焼き物関係の本や雑誌を同時並行的に読んでいるのです。


  このあたりの考え方は、自然に我が身にしみついてしまっていますので、仕事上も特にチャンスを生かそうと思ったりすることもないし、あるいは、とうとうオレの番がきた、などという発想もなく、まったくもって自然体で、面白そうなものは何でもやるという、私にとっては極めて当たり前のスタンスでやってきました。


  でも、最近なんとなく思うのは、一般的な話として、低いハードルをクリアして、それで満足している人が増えてきているのではないかということです。新聞によるアンケート結果などを見てもそれが顕著に表れていますし、人事の本を読んでいると、人事制度の失敗が組織の活力を削いでしまうという、一般企業の事例もいろいろ紹介されています。


  例えば新しい仕事が取れたとして、誰かに業務を担当してもらわなければならないというケースを考えてみましょう。打診された側の反応としては

  ①何事もなかったかのように「はい、わかりました」と引き受ける人
  ②忙しいけれど、何とか工夫してやり遂げようと試みる人
  ③やりますやります、なんでもやりますという前のめり派
  ④このくらいの仕事を、「こぉ~んなに大変なんです。だからできません」と力説する鯖男君
  ⑤「あの人にやってもらえばいいんじゃない」という自己回避型
  ⑥話を聞きつけても「ワシには関係ないケンネ」と知らん顔を決め込む「無関心的ケンネ症候群」の人
  ⑦理由もなく辞退する人


等、さまざまな反応があることと思います。
レベル7の人は、公認会計士にならなければよかった人ですけど。


監査法人を取り巻く現在の環境を考えると、ここ数年の大量合格・大量採用が今後の給与体系や人事制度にどのような影響を及ぼすかは、容易に想像できると思うのですが、みんな気が付いているのだろうか。もうわかっている人は、黙っていてもすでに自分を高めるための行動をしているはずです。


大競争時代が目の前に迫っています。与えられたチャンスに気がつくのも、それを放棄してしまうのも、本人の大切な能力のうちだと思います。