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2018年11月29日木曜日

有価証券報告書の虚偽記載

~最近の報道への違和感と監査法人~


 会社が株主総会後に毎年発行する有価証券報告書には、会社に関する詳細な情報が記載されています。誰でも閲覧することができ、ネットで見ることもできます。投資家をはじめ会社の利害関係者にとっては、会社のことを知るうえで最も重要な資料の一つなのです。


 日産の有価証券報告書に虚偽記載があったということを知ったのは、車の中で聞いていた朝のラジオのニュースでした。違和感がありました。


 適正な有価証券報告書を作成して公表するのは会社の役割で、その責任は経営者(…この場合一般的には会社のトップである社長)にあるし、正しい有価証券報告書を作成するための組織体制、つまり会社の内部統制を構築するのも経営者の責任なので、最初の報道内容からはピンときませんでした。


 またオランダの日産子会社に関しては、監査法人からたびたび指摘を受けていたとテレビのNHKのニュースで言っていましたが、日産側は対応しなかったそうです。一方で監査法人側はおかしいということに気づいていて、なぜ何年間にもわたってそれ以上追及して確認しなかったのでしょうね。


 報酬の虚偽記載の可能性もそうですが、関連当事者間取引の記載も十分だったのか、気になるところです。


 何か問題があると、必ず監査法人が注目されます。


 厳しい世界です。