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2012年3月2日金曜日

志野の陶片にお刺身を載せていただく

~陶片からパワーを~

 私の職場の机の上には志野の陶片が置いてあります。




 さりげなく素朴な絵がいいではないですか。志野の皿に特徴的な絵です。


 仕事の打ち合わせに来た人からは、頻繁にこれはなんですか?と聞かれるため、その都度「桃山時代の志野の陶片です」と説明するのですが、なかなかその価値がわかっていただけなくてもどかしい思いをします。


 毎月第4土日にセラミックパークで開催される骨董市で購入したのですが、単なる陶片だといってバカにしてはいけません。


 志野の陶片は、今では窯後からも発掘されることはないため、数が少なく大変貴重なのです。もしこれが陶片ではなく、桃山時代の志野の皿で完品であったなら、値段は数百万円するはずです。ほんとですって。


 この陶片を見ていると、心が和むから不思議です。触ってみてもなかなか感触が良くて、桃山時代の無名ではあるけれども陶工のパワーがひしひしと伝わってきます。

 そのパワーをもらいながら、かろうじて日常業務をこなしているのですよ。


 ただ飾っているだけでももちろんいいのですが、せっかくだからたまには使ってあげなければなりません。


 なんに使うのか?箸置き?私の貧弱な発想では、これにお刺身をのっけてみるくらいしか思いつきません。




 このお刺身を肴に、辻村史郎さんの制作した志野のぐい飲みでお酒をいただくことにします。生きる元気をもらうのです。


 ぐい飲みも桃山時代のものだったらいいのに…。