「Silent Japan」の制作を、ヤイリギターの小池健司さんに依頼したのが、「神代欅」のギターを受け取りに行ったときですので、ちょうど3年前になります。1年間の順番待ちがあったため、この間にインレイのイメージやギターの材質について考え、ギター全体のイメージを創り上げていきました。
そして2年前に、加藤穂高さんから図案が届き、製作開始。時が経過し、そしていよいよ完成です。この待っている間は、私にとっては毎日に張り合いがあり、大変心地よい時間でした。
「Silent
Japan」は、結局日本名で「静和」としました。
写真の文字「静和」は、実家に飾ってある、他界した母親の「書」をデジカメで撮影し、同じ書体で加藤穂高さんに螺鈿で象嵌していただいたものです。
また、ブリッジにも貝で象嵌していただきました。
肝心な音はというと、大変よく鳴ります。特に低音が、「ビーン」とはじくような音がします。音色も私の好きな音で、以前に制作していただいた、神代欅の「朱雀」の音に近い感じです。その鳴り具合に小池健司さんも驚いていましたが、制作過程でずいぶん気を使ったとおっしゃっていました。音がこもるのではないかという不安は、全くの杞憂に終わり、ほっと一安心です。