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2012年2月20日月曜日

林住期6年生

~まだまだ未熟な林住期の過ごし方~




 50歳からは仏教でいうところの「林住期」に入ります。そして25年間続くわけです。林住期に入ったら、もうガツガツすることなく、自分の意のままにやりたいことをやって穏やかに過ごしなさいということです。昔から25年刻みで人生を考えてきたため、この発想は私にはぴったりで、50歳になる直前から林住期を意識していました。


 ところがたまたま50歳を迎えたときに、重要な役職が回ってきたため、相変わらず全力疾走してしまいました。性格的になかなか手を抜くことができないため、どうしても一生懸命やってしまいます。本当はその性格を変えるところから始めなければならないのかもしれませんが、こればっかりは直すのは無理のようです。


 3年間の任期が終わった後は、徐々に本来あるべき生活のペースをつかみつつあります。つまり、それまではなんとなく優等生を装っていたけれど、ここ1~2年かけて徐々に不良化してきたということです。嵐山光三郎さんの本にもあるように、「不良中年は楽しい」を実践していかなければなりません。


 細川護煕さんは総理大臣も務めた方でしたが、60歳でさっさと政界を引退して表舞台からは姿を消してしまいました。その後は田舎に引きこもり、農業をはじめ晴耕雨読の生活をしているようです。また、陶芸家を目指して辻村史朗さんのところに弟子入りし、自分で新しい世界を楽しんでいます。先日も焼き物の本を探していたら、彼の立派な作品集が出ていました。辻村史朗さんといえば、たまに名古屋にもいらっしゃるようで、2年ほど前に志野のぐい飲みをいただいたのですが、機会があったらお会いしてみたいです。


 それはともかく、私にとっては実質54歳から始まった林住期ですが、これが25年間続くという保証はどこにもないのです。何が起こってもおかしくない世の中ですので。多くの人にいえることかもしれませんが、震災以来なんとなく生き方に対する考え方が変わってきたのではないかと思います。自分が本当にやりたい、あるいはやらなければならないことはなんなのかと。


 もう煩わしいことやつまらないことにかかわることなく、またそんな人は相手にしないで、林住期らしい時間の過ごし方を実践していきたいものです。