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2008年8月16日土曜日

ソニーの株をコンビニで買うことが出来るようになるのであるか!

NHKドラマ「監査法人」Q&Aシリーズ


Q.9 株式を証券取引所に上場することによって、どのようなメリットがあるのですか?


Ans
��. コンビニで株を買うことが出来るようになります。
��. 資金調達を行うことが出来るようになるし、会社が世間に知られるようになり、優秀な人材が集まってきます。
��. ドーナツが売れるようになります。



 NHKドラマ「監査法人」で、健司のファンという井上の作った会社「プレシャス・ドーナツ」の上場を巡って、いろんなドラマチックな場面があったのですが、企業家にとっての重要な目標の一つは、自社の株式を上場させることでしょう。
株式上場が成功すると、銀行からお金を借りなくても、証券市場から資金調達することが出来、新たな設備投資を行うことが出来ますし、株式が流通するようになると会社も有名になり、優秀な人材が集まってきます。また、取引先も増えるでしょうし、自社商品を買ってくれる人も増えることと思います。もちろん、上場前に株式を持っている人にとっては、上場後、何倍、何十倍の値段で株式を市場に売却することが出来るため、多額の売却益を得ることができます。
 もちろん、メリットばかりではありません。株主が増えるといろんな発言が株主からあるため、株主総会を乗り切るのも大変気を使うことになるでしょうし、経営者にとっては株価や配当へのプレッシャーから逃れることは出来ません。
 また、上場すると、財務諸表を公表することが必要になりますので、公認会計士又は監査法人の監査が必要になりますし、今年の4月1日から始まる事業年度からは、財務諸表監査と同一の監査人から、内部統制の監査も受けなければならなくなりました、アメリカでは内部統制の監査にお金がかかりすぎ、上場を取りやめたりする企業があると聞きますが、日本の場合はそこまで細かい手続は要求されていないため、上場を取りやめるほどの影響にはならないと考えられます。


 株式上場には、デメリットを押しのけて余りあるメリットがあると思われるため、監査法人へ支払う監査報酬などは、上場を維持し、その会社の財務諸表を信頼していただくために、最低限必要な支払であると、経営者や監査役の方々には、前向きに考えていただきたいと思っているのです。何しろ、日本の監査報酬は、アメリカに比べて安すぎるのだ。


 上場した株式は、証券会社を通じで売り買いすることになるのですが、最近はケータイでも株を売買できるようになったようですね。コンビにではどうでしょうか。


 コンビニは、我々の日常生活に欠かせないものになりつつあります。おにぎりや弁当・飲料はもちろんのこと、パンツやおでんまで実にさまざまなものを手に入れることができます。最近ではATMを置いているところもありますし、さらに今後はクリーニングの取り扱いも行うようです。しかし、コンビニがいくら便利になったからといっても、株を買うことはできません。コンビに行って、「ソニーの株を千株くださいな」と言ってみたところで、誰も相手にしてくれませんよね。
 実際に株の売買を行うためには、株を売り買いするところ、すなわち証券市場が必要なわけですが、それが証券取引所です。不特定多数の買いたい人と、不特定多数の売りたい人がそれぞれ証券市場に注文を出して、株の売買を行うことになります。
 ただ、証券取引所で株の売買が行われているといっても、自分で証券取引所まで足を運んで買いに行くわけではありません。株の売買を行っている人は、全国にたくさんいるため、みんなが証券取引所まで押しかけたら、それこそ大変なことになってしまいます。実際に私達が株の売買を行うためには、近くの証券会社の窓口へ足を運ぶことになります。「ソニーの株を千株買いたいのですが」と窓口で言えば、今度は丁寧に対応していただけるでしょう。
 証券会社ではたくさんのお客さんからの注文を受け付けるわけですが、そういった全国の証券会社からの注文が、今度は証券取引所へ集められ、株価が決まることになります。いわゆる需要と供給の関係で値段が決まるわけですね。すなわち、ソニーの株がほしいという人が多ければ株価は高くなりますし、売りたい人が多ければ、株価は下がることになるのです。当然のことながら、株を安く買って高く売れば儲かりますし、逆に高く買ってしまって安く売ることになれば損をすることになります。
 テレビのニュースや新聞で、日経平均株価が上昇したとか下落したとかよく話題になっていますが、株価は日本経済に大きな影響を及ぼします。


 もちろん公認会計士がクライアントの株を売買することは、基本的には禁じられています。