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2019年12月27日金曜日

アーサーアンダーセン

~農園の名称を考える~


 現在の会計監査は、リスクアプローチという手法を用いています。この監査手法が定着するようになったのは、それほど古い話ではありません。


 ところがリスクアプローチという概念が出てくる前に、すでにこのような手法を用いて監査を実施していた監査法人がありました。


 アーサーアンダーセンです。


 ビジネス・オーディット(BA)といっていました。


 現在のリスクアプローチによる監査手法は、このアンダーセンのビジネス・オーディットの考え方を用いて体系づけたのではないかとさえ思えるくらいです。


 私は「あずさ監査法人」出身者ですが、あずさ監査法人は「朝日監査法人」が社名変更したものです。


 そしてあずさ監査法人は、今でこそKPMGのメンバーファームとなっていますが、朝日監査法人を名乗っていたころは、アーサーアンダーセンのメンバーファームだったのです。


 当時の朝日監査法人の社風は、アンダーセンとは全く正反対でした。でもメンバーファームになったとたん、いわゆる「アンダーセン化」が急速に進みました。
 

 個人的には大変な危機感を覚えました。

 監査よりも営業…社会的使命よりも利益…おとなしくまじめよりも自己PR… 極端な報酬体系…これはまずい。


 30代後半「朝日の将来を考える会」のメンバーに選ばれ、箱根の研修センターで数日間泊りがけで徹底的にアンダーセン化」の洗脳を受けたのですが……


 ……でも全く洗脳されませんでした。根本的に考え方が違っていましたからね。


 ……途中省略して……


 アーサーアンダーセンは結局エンロン事件がきっかけで崩壊してしまいました。メンバーファームだった朝日監査法人も、その影響で連鎖倒産するのでは?と真剣に心配しました。

 
 緊張感が続きましたが、何とか乗り切りました。この経験を持ち合わせた会計士は、もう少なくなったでしょうね。


 私の中でアンダーセンは、今でも強烈な存在なのです。


 で?


 何が言いたいのかというと、「アンダーセンファーム」のことです。


 先日アンダーセン出身者の公認会計士に聞いてみたのですが、農園としてアンダーセンファームを名乗っても、特に問題はないということでした。


 で?