~公認会計士はいかにして地元に貢献できるのか~
昨年は名古屋で行われた公認会計士協会の全国研究大会ですが、今年は8月5日の前夜祭に始まり、6日に新潟で行われました。今年の誕生日は新潟で迎えることになったのです。何しろ、昨年は主催者側でしたので、準備や当日の運営でいろいろ大変だったのを懐かしく思い出しました。新潟県会や東京会の皆様のご苦労はよく分かります。大変お疲れ様でした。今回私は出席するだけでしたので、申し訳ないのですが気が楽でした。すみません(思わず謝りたくなるほど、主催者側はいろいろ大変なのです)。
サブテーマに使われている「グローカリズム」という言葉ですが、ちょうど10年ほど前に新会計基準が登場しかけて、グローバルという言葉が世間ではやりはじめた頃、秋田という田舎出身の私が冗談半分で「グローカル」という言葉を既に使っていたのですが、まさか将来研究大会で使われるとは想像もしていませんでした。グローカルでもいいではないかとあらためて叫びたいですね。
名古屋から新潟までというと、新幹線で約4時間です。12時から地域会会長会議が予定されていたため朝早い時間の出発でしたが、往復8時間というのは私にとっては貴重な読書タイム。東野圭吾の小説に没頭するうちに新潟到着。地域会会長会議では、地域会を含めた協会の今後の財政問題について話し合いが行われました。お金だけの話なのか、あるいはもっと遠くを視野に入れた議論の入り口の段階の話なのかはわかりませんが、時間をかけて取り組むべき議題だと思います。
さて、理事会終了後は前夜祭です。せっかく新潟まで来たのですからおいしい日本酒を楽しまなければなりません。新潟のお酒というと、「久保田」「八海山」「〆張鶴」「越の寒梅」あたりは全国区で名古屋でも手に入るのですが、今回はそれ以外の銘酒を発見し、名古屋にまとめて持ち帰ろうとひそかにたくらんでいたのです。前夜祭で新たに発見したお酒は「吉乃川」でした。もう2~3種類と思っていたのですが、出遅れてしまったのかここまででした。翌日に期待。地域会の事務局の皆さんが前夜祭に参加できなかったのは、ちょっぴり残念でした。
6日は朝から研究大会です。私はもちろん研究会場に足を運んだのですが、実はカミサンにはエクスカーションに参加してもらっていたのです。そして、そのコースには宝山酒造という酒蔵の見学が含まれているのですよ。私の新潟銘酒発見作戦第2弾です。いい大吟醸があったらゲットしておくように、という私の至上命令を受けて参加していたのでした(ウソですけど)。その間、私はまじめに研修を受けていたのは言うまでもありません。
午前中の講義が終了し、昼食をいただくためにエスカレーターを降りていったところ、東海会の渡辺さんが下で待っているではありませんか。「越山さん、物産展をやっていますよ、いい日本酒はあとわずかですよ、昼食などとっている場合ではありませんよ。」と教えてくれたため、昼食をとらずにさっそく物産展に直行。名古屋の酒屋さんではなかなか手に入らないという「越乃寒梅金無垢」「越乃寒梅超特選」「朝日山酒造の長期熟成酒(轍)」を入手しました。いずれも2~3本しか残っていなかったので、よかったよかった。
昼食後は午後の講義です。特に「地域社会における公認会計士の役割」には大変興味がありました。秋田出身の私は米どころ酒どころの新潟になんとなく親近感があり、いずれ将来は秋田に帰って地元のために何かできないだろうかと考えていたため、新潟県のパネリストの発表に大いに期待していたのです。特に、最近注目されている農業分野で公認会計士が革新をもたらすことはできないだろうか、新潟にそのような事例がないかどうか注目して聞いていました。でも、内容的には包括外部監査や地方自治体の公会計の分野等行政に関する話は出ましたが、残念ながら農業分野の話はありませんでした。質問をしようと思っていたら、タイムオーバーで終了。こうなったら将来自分がパイオニアとなって、農業に革新をもたらすしかないのだ。
心に固く誓って会場を後にしたところ、カミサンからケータイに連絡あり。エクスカーションから帰って朱鷺メッセに到着したとのこと。さっそく待ち構えて酒蔵見学の成果を聞きました。ところが、高級大吟醸も置いてあったらしいのですが、見学の後の販売時間があまりなく、参加者の40人が一気に殺到したため、買うのを諦めたというではありませんか。なっ、なんということでしょう。作戦第2弾は失敗に終わったのでした。
それにしても火坂さんの基調講演はなかなか面白かったですね。着物姿もよかったです。私も来年の2月にあるデザイナーに頼んで着物を作る予定で、たまたま先週の日曜日に帯の布地を物色し、結び方を教わってきたばかりだったため、大変興味がありました。もちろん話の内容にも引き込まれてしまい、真剣に聞いてしまいました。最近の会計士協会の広告も、このあたりが題材のような気がしましたが。
さて、基調講演の後は研究大会の最後を飾る懇親パーティです。日本酒作戦第2弾に失敗してしまったので、こうなったら最後の手段、日本酒がたくさん置いてあるテーブルに陣取るしかありません。でもあわてなくても大丈夫。新潟を代表する日本酒がたくさん置いてあったので、安心していろんな銘柄をおいしくいただくことができました。ありがとね。新潟の研究大会も無事終了。昨年私は研究大会の期間中8回挨拶をしたのですが、尾内東京会会長も挨拶疲れされたかもしれません。主催者側の皆さん、たいへんお疲れ様でした。
翌朝、新幹線の改札口のそばのお土産屋さんで、渡辺さんから聞いていた新潟の銘酒「北雪YK35雫酒」を発見。実りある研究大会となりました。新潟まできたら、このまま秋田まで帰ってしまいたかったのですが、仕事が待っているのだ。