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2014年11月20日木曜日

壮絶な戦い

~地下組織を殲滅せよ~


 当初の予定では、11月の初めにはバックホーでの天地返しが終わり、上旬から中旬にかけて「堆肥」を大量に投入するつもりでした。そうすれば「整地・開墾編」も一段落。11月下旬には名古屋に遊びに行って1週間ほど滞在し、南山CCで紅葉を楽しみながら3~4回ゴルフをプレイするつもりでした。月例にもエントリーしていたのです。昨年の南山の紅葉は実にきれいでしたからね。


 ゴルフの後には仲間と食事しながら会話を楽しみ、個人的にお世話になった方たちにも久しぶりに顔見せできると考えていました。でも、すべて予定がくるってしまいました。原因は「葦」です。


 10月の下旬から葦の撤去作業をしていたのですが、初めのうちは「ズボッ、ジュワジュワ」と面白いように抜けるため、楽しみながら引き抜いていました。甘かったですね。


 太い葦や地面から大きく突き出ている葦は、軽く引っ張ると抜けるので、どうってことないのですが、問題は少しだけ葦の先端が出ているものです。これが大変でした。いわゆる「氷山の一角」というやつです。


 引っ張りはじめると芋づる式に出てきます。これに、はまってしまうと、もう大変。


 表面に出ているのは小さな一本ですが、敵は「地下組織」で複雑につながっていて、ネットワークを作っています。こちらも鍬や小型スコップ、潮干狩り用の熊手(あれは何というのだろうか)を総動員して対応します。

「地下組織を殲滅せよ!」

 大号令のもと(といっても自分で自分に号令をかけているのですが)、ワシワシ地下を掘り進んで敵の巣窟を撤去していきます。ところが敵もさるもの、ひっこ抜こうとすると、自分の根を残して折れてしまうのですね。組織によくある「トカゲのしっぽ切り」です。

 「おまえが犠牲になっても、ワシらまた来年、元気に出てくるけん!」


 ところがそうはいきません。こちらも来年からの食生活がかかっています。「エスペランサ村の発展」という大きな野望も背中に背負っているのです。一網打尽にしてやりましょう。場合によってはその小さな一角だけで、ごみ袋いっぱい分収穫できることもあります・・・これを収穫といっていいのだろうか。

 葦の根や地下茎の山ができました。


 葦の撤去作業中、上空ではトンビが「ピーヒョロ、ピーヒョロ」と鳴きながら、悠々と飛びかっています。おお、おまえはワシらを嘲笑っているのか、それとも「わしには関係ないケンネ」といいながら「無関心的ケンネ症候群」を装っているのだろうか。


 堆肥投入の時間が迫ってきたので、これまでのような「葦の根掘りは一日1~2時間」という制約を設けている余裕はありません。終盤は午前中2~3時間、午後2時間と、かなり過酷な労働を強いられました。でも、土を掘り返していると「ミミズ」が大量に出てきます。ミミズがいるというのは、いい土の条件です。また、葦を引き抜くたびに空気が入り込むし、土がほぐれていくのがよくわかります。まるで人力で開墾しているような気分です。


 プロ野球で大活躍した稲尾投手は、漁師の手伝いをして舟を漕ぎ、そのおかげで足腰が鍛えられて投手として大成するための素地ができた、と子どもの頃に本で読んだ記憶があります。


 今回の葦の引き抜きで、私の足腰や手・腕が鍛え上げられたのは間違いありません。せめてゴルフのスコアアップに結び付いてほしいものです。