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2014年10月6日月曜日

スタビライズドウッド

~新しいものへの挑戦~


 ギターインレイの加藤穂高さんから連絡がありました。(もう彼を三重のラリーロビンソンというのはやめます。いずれラリーロビンソンを凌駕することでしょう)。


 構想段階にあったギター「祈り」でしたが、今年の4月頃から、実は加藤さんとはいろいろやり取りを行っていました。そして先日、加藤さんから実寸大の図案が送られて来たのです。驚きました。


 いろんなところにさまざまなアイディアがちりばめられているのですが、その発想の豊かさに驚かされます。そして、その中の一つが、「スタビライズドウッド」という、新しい素材です。冒頭の写真は、加藤さんから送っていただいたものです。


 染料と樹脂を、木にしみこませることによって、独特の色を醸し出しています。とても神秘的な模様で、魅力を感じます。アメリカではすでに使われ始めているようですが、日本ではまだ珍しと思います。


 加藤さんからの提案で、今回お願いしているギター「祈り」に、この「スタビライズドウッド」を使うことになりました。指板のところに埋め込んでいただくのです。イメージ写真を送っていただきましたが、とても上品で、シックな感じを受けました。


 オリジナルギターの製作をお願いし始めたころは、派手なインレイを描いてもらっていましたが、派手さはなくても、清潔感があり、それでいて何かを訴えかけてくるような、そんなギターがいいですね。


 主に芸術や文化の分野で言えることだと思うのですが、一つの分野で一流といえるところまで達した時に、それを守りぬくのも大事なことだと思いますが、それに満足せず、さらに新しい分野に挑戦するという姿勢が私は好きです。


 加藤穂高さんには、そんな姿勢を感じるのです。