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2008年8月17日日曜日

お盆休みの最後に雑学を一つ

☆株式会社とは ~東インド会社と関が原の戦い~


 みなさんも世界史の授業で習ったことがあると思いますが、世界で最初に設立された株式会社は、1602年に設立された、オランダの東インド会社です。つまり、日本が「関が原の戦い」の真っ最中だった頃に、ヨーロッパでは株式会社という制度が登場し、株への投資が行われていたということになります。このあたりが文明の相違といったことになるのでしょうか?株式会社制度はそれ以来400年もの長きにわたり、われわれの経済社会に根付いていることになります。


 株式会社の仕組み事態は、基本的には現在においても昔からあまり変わっていません。例えば、皆さんの頭に中に何かすばらしいアイディアがひらめいたとします。商品化したら大ヒット間違いなし。ウッシャ~!と思ったのはいいけれど、先立つものがありません。商品を作るには工場が必要ですし、材料を仕入れなければなりません。また、従業員を雇わなければならないし、お店も必要です。どうも個人の力だけでは自分のアイディアを実現できそうにもありません。さてどうする。
 ここで登場するのが株式会社制度です。まずは、周りの人で、自分の考えに賛同してくれそうな人に声をかけ、自分のアイディアを説明して出資を募ります。要するにお金を出してもらうわけです。同調してくれればお金を出してくれるでしょうし、そうでなければ断られてそこまでです。出資してくれた人には、出資金額に応じて証書を発行するわけですが、これが株券です。みんなから出資を募ってそれを元手に事業を展開し、うまくいって利益が計上されれば、出資してくれた人(つまり株主)には、その見返りとして配当金を支払うことになります。株主は出資した甲斐があったということですね。また、仮に事業がうまくいかなかった場合には、出資したお金が返ってこないこともありうるわけですが、出資金額以上の負担は負いません。事業失敗のリスクは、株主全員が出資金の範囲内で負うということで、リスクが分散されるわけですね。


 このように、多くの人からお金を集めて経営を行う会社を、株式会社といいます。
ちなみに、日本における最初の株式会社は、1873年(明治6年)に設立された「第1国立銀行(現在のみずほ銀行)」ですが、オランダ東インド会社から送れること約270年ということになります。